Is everyone reading?
どうも、アトム・クルーズです。
そろそろ秋…のはずなんだけど、まだまだ夏のように暑いね。
でも暦的には秋だ!
皆さんは、秋と言えば何を想像するかな?
食欲の秋かな?
それとも、スポーツの秋??
いや、芸術の秋かい???
他にも、行楽の秋、睡眠の秋、音楽の秋、登山の秋、実りの秋、収穫の秋、etc…
と、まあ何にしても季節的に過ごしやすくて、活動しやすいから、〇〇の秋が乱立するわけだが、こう暑いと話が違ってくるね。
ちなみに、僕は、読書の秋かな。
で、今回読んだ本がこれだ!池井戸潤 作、半沢直樹シリーズの5作目、「アルルカンと道化師」だ。
エピソードゼロとも言える作品で、シリーズ1作目の「オレたちバブル入行組」よりも以前に起こった過去の物語だ。
だけど、特別1作目との関わりはない。
あえて言うなら、舞台が大阪ってことぐらいか。
東京本社の審査部にいた頃、上役とことある毎に対立し、完全論破して打ちのめしたために、大阪に移動となった…という所から話が始まる。
この本のタイトルにもなっている「アルルカン」って聞いたことあるかな?
呼び方は国によって「アルレッキーノ」や「ハーレクイーン」など様々だが、いわゆる道化師のことだ。
道化師ならピエロを想像するだろうけど、ピエロは純粋で、アルルカンはずる賢いという明確な違いを持っている。
簡単に言ってしまうと、ピエロの姉妹品のようなものかなw
絵画では、ピエロとアルルカンを一緒に描く作品が多くあり、そんな絵画をめぐる物語となっている。
だが、そこは池井戸作品で、しかも半沢直樹だ!
ただの絵画の話しじゃない。
やっぱり銀行の話しだった。
タイトルや帯の内容、裏表紙のあらすじを読んだ時は、絵画を担保にお金を融資してもらった会社が、計画倒産して、この絵画の真の価値を探すような話しかな?なんて、予想していたが、全然違った。
銀行と会社経営と絵画の秘密をめぐる多重構造の物語だった。
一見、関係なさそうな銀行内の揉めごとまで、後で大きく関わってくるから面白い。
池井戸作品にたまにある、本編とあまりつながらないサイドストーリー的なものも一切なし。
直球ど真ん中の半沢直樹らしい作品だった。
読み始めは、少々ゆっくりした進み具合に感じたが、後半になると怒涛の伏線回収があり、最後は時間を忘れて一気に読んでしまった。
それにしても、銀行は本当に怖いね。
自分達の都合一つで、中小企業なんて簡単に潰してしまえる手段を持ってるんだから。
フィクションの話しとは言え、実際にありそうだから怖い。
半沢の様なまともな行員がたくさんいないと、この国は終わるぞ!
では、良い秋を!
I hope autumn-like autumn will come soon.
2024/9/20アトムプリント