生成AIで作った画像から短編物語を作ってみよう!

というわけで、突然始まりました。

生成AIで作った画像から短編物語を作ってみよう!

第1回目のお題はこちら!

【タイトル:先輩と後輩と見た目とハラスメント】
-某企業のオフィス-
ここは20人程度が共に働く部署のフロア。
電話の音が鳴り、応対する社員の声やパソコンのキーボードをたたく音、打ち合わせをする数人の声などが響いている活気のあるオフィスの隅に、彼らのデスクはあった。

ワタヌキ「うわっ!この珈琲、めちゃくちゃ薄いな~。経費削減ったって、コーヒー豆までケチらなくてもいいのに…」
オフィス内のコーヒーメーカーから注いだ珈琲に口を付け、ブツブツと言いながら自席に戻ってくるワタヌキ。
タナカ「あっ、センパ~イ!また、コーヒーの愚痴ッスかwww」
ワタヌキ「愚痴も言いたくなるよ。こっちは残業続きで、眠いのを我慢して働いてんだ。濃ぃ~い珈琲でも飲んで、目を覚まそうと思ってるのに、こんな薄っすい珈琲じゃ意味ないんだろ?」
タナカ「そうっすね~。新しいプロジェクトで大変っすからね。ふぁ~~~あ!」
大きなあくびをするタナカ。
ワタヌキ「なんでお前があくびすんだよ。お前はプロジェクトに参加してないだろ。毎日定時に帰ってるじゃねぇーか!」
タナカ「そうなんすよ。俺はまだまだ半人前だから、仕事少ないんすよ。だから残業もないんすけど…眠いんっすよね~w」
飽きれるワタヌキ
ワタヌキ「お前が眠いのは、どうせ夜中までゲームでもやってたんだろう?」
タナカ「残念ながら、俺ゲームなんかしてないっすよ。」
ワタヌキ「じゃあ、何してたんだよ。」
タナカ「写経っす!」
ワタヌキ「しゃきょう!!!?それって…お経とか書くやつ!?」
タナカ「はい!」
ワタヌキ「その顔で!!?」
少しムッとするタナカ
タナカ「どういう意味っすか!!?そりゃ、よく外国人に見られがちですけど、両親ともにバリバリの日本人すからね!」
ワタヌキ「あ、ああそうだったな。すまん。」
慌てて詫びを入れるワタヌキ。
タナカ「気を付けないと、それ『パーハラ』っすよ!」
ワタヌキは目を閉じ、自分に言い聞かせるようにつぶやく。
ワタヌキ「そうだな。そう。いかんな。見た目で判断しちゃいかん。そんなのは、この時代じゃ大問題だな。うんうん。立派な”パワハラ”だな。」
タナカ「パワハラじゃなくて『パーハラ』っす!」
ワタヌキ「ぱあ…はら?腹でも痛いのか?」
タナカ「違うっすよ!『パーソナルハラスメント』っすよ!簡単に言うと、見た目で判断するのはダメってことっす!!」
ワタヌキ「そんなハラスメントもあるのか!?」
タナカ「そうっすよ!だから、僕の見た目が外国人っぽいからって、英語が喋れるとか、身体能力高そうとか思ったらアウトなんすからね!」
ワタヌキ「つまり、英語もしゃべれないし、身体能力も高くはないということか?」
タナカ「正解っす!」
なにを堂々と言ってるんだと飽きれるワタヌキ。
ワタヌキ「なるほど。パーハラね…いろいろあり過ぎて、もう、うかつにしゃべることもできないな。いやな世の中だねぇ~。」
タナカ「いやな世の中っすねぇ~。」
ワタヌキ「お前が言うのかよ!」
タナカ「だから気を付けて下さいよ~!ってまあ、先輩なんて全然ましな方っすけどね。部長なんていつも酷いっすもん。」
ワタヌキ「何か言われたのか?」
タナカ「もう1年以上働いてるのに、未だに俺のこと『ヘイ!マイコォー!』って呼んでくるし、イベントがある度に、ダンスを踊れだの、ムーンウォークを見せろだのしつこいんっすから!!」
ワタヌキ「そりゃいかんな。思いっきりパーハラだな。」
タカナ「いえ、あれはパワハラですね。」
ワタヌキ「分かりにくいな!呼び方も使い分けも分かりにくいな!!一体どこで線引きしてるわけ!?」
タナカ「気分っす!」
ワタヌキ「きぶん!!俺たちは気分で裁かれるのか!?そっちの方がよっぽど罪深い気が…」
やりきれない思いでため息をつくワタヌキ。
ワタヌキ「まあ、部長の事は大目に見てやってくれよ。何しろあの人達の年代はマイケル世代だからな。」
タナカ「マイケル世代?」
ワタヌキ「歌と言えばマイケル・ジャクソン。エンタメと言えばマイケル・ジャクソン。踊りと言えばゾンビダンスと、猫も杓子もマイケルに沸いてた時代を生きてきたんだ。ついつい口に出ただけだろう。許してやれよ。」
タナカ「あ~ぁ、それはエイジハラスメントっすね。」
ワタヌキ「はぁ!?」
タナカ「世代でくくって、勝手に決めつけるハラスメントっす。」
ワタヌキ「……ほんともうなにも言えねぇ時代だな。」
タナカ「まあ、エイジハラスメントは置いといて、部長の場合、単に名前を覚える気ないんじゃないかと思うんす。だって、一度もまともに名前を呼ばれたことないんっすからね。」
ワタヌキ「エッ!!一度も!!?」
タナカ「そうっすよ。たまにちゃんと呼ばれたかと思ったら『ナカタ』だったり…」
ワタヌキ「その間違いは失礼だな。ありがちだけど、言っちゃいかんやつだな。」
タナカ「先輩は、間違えられない名前でいいっすよね。」
ワタヌキ「いや…そうでもないんだ。」
タナカ「へっ?」
ワタヌキ「俺の名前、漢字で書くと『四月一日』って書くんだ。」
タナカ「エエッ!『綿貫』じゃなくて?」
ワタヌキ「違うんだよ。なんでも、昔は4月1日に着物の綿を抜いてたらしくて、この名前が苗字になったそうなんだが…」
苦い顔をするワタヌキ。
ワタヌキ「こんな字だから、初見で読める人には今の所会ったことないし、それどころか、この名前のせいで、小さいころから『エープリルフール』ってよく言われて、からかわれてきたんだぞ。」
タナカ「先輩にそんな辛い過去があったとは驚きっす!そんな先輩に名前を聞いてすみませんっす!おれ、心から謝るっす!!!」
ワタヌキ「いや、そこまで辛かったわけじゃないんだけどね…」
タナカ「ちなみに、下の名前はなんっすか?」
ワタヌキ「うん?…太郎だけど」
タナカ「ふつう!!極めて普通だったっす!!って言うか、今時そんな名前付ける親がいます?役所とかの手続きの時に書く紙の見本でしか見ない名前っしょ!」
ワタヌキ「あー!それはあれだぞ…あの…ネームハラスメントだぞ!!」
タナカ「そんなハラスメント聞いたことないっすよw」
ワタヌキ「じゃあ、お前の名前は何だよ。俺も教えたんだ。お前も教えろよ!」
タナカ「…権左衛門っす!」
ワタヌキ「ごんざえもんって…いつの時代の人?って言うか、めちゃくちゃ日本人の名前だな!名前と見た目にギャップがあり過ぎだろ!」
タナカ「ギャップもなにも、日本人っすから!」
ワタヌキ「あ、ああそうだったな。またやっちまったな。見た目で判断するのはいかんよな。名前をどうこう言うのもいかんな!いろいろ気を使うが、そういう世の中だ。お互い気を付けていこう!」
タナカ「そうっすねぇ~。大事なのは距離感ってことっすかねぇ。」
ワタヌキ「なるほど、距離感かぁ~。気を付けるよ。」
その時、社内に部長の声が響き渡る。
部長「おーい、うるさいぞ!!誰だ雑談してんのは!!マイコォーとエイプリルか!!?しゃべってないで仕事しろぉ!!」(怒)
タナカ「…怒られた。ってか、マイコォーにエイプリルって…ハラスメントの連呼じゃないっすか!」
ワタヌキ「これはいかんな。やっぱりよくない!よくないことはガツンと言わないと!」
タナカ「エエッ!?どうする気っすか?」
ワタヌキ「俺、部長に抗議してくる!」
タナカ「いやいや、そこまでしなくても…」
部長の元へズカズカと歩いていくワタヌキ。
タナカ「先輩。なんかカッコいいっす!」
感動するタナカ。
ワタヌキ「部長!なんで珈琲の豆を変えたんですか!!!」
タナカ「そこーーーー!!!」

つづく……のか?

9月14日9月21日10月12日10月26日10:00~17:00で営業しております。